長綱寺(読み)ちようこうじ

日本歴史地名大系 「長綱寺」の解説

長綱寺
ちようこうじ

[現在地名]名和町名和

東谷ひがしだに川のほとり、万歳ばんぜい山の麓にある。すぐ近くには名和氏屋敷跡・まと石・氏殿うじどの神社がある。万歳山と号し、曹洞宗本尊阿弥陀三尊。もとは万歳山の中腹にあったという。「氏殿権現再興記」には「長年先考のために一宇を創建す」とあるが、長綱寺略縁起(寺蔵)によれば元徳二年(一三三〇)二月一〇日に名和長年が開いたとされる。本尊は長年の念持仏であった阿弥陀三尊で、当初は天台宗であったが、文明一一年(一四七九)曹洞宗の退休たいきゆう(現中山町)山内の達恵道光が住職となり曹洞宗に改められたという。なお当初は長高寺と記していたが、将軍足利氏をはばかって高を綱に改め、長綱(長年の父の名)としたという説がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android