普及版 字通 「遣(漢字)」の読み・字形・画数・意味
遣
常用漢字 13画
(旧字)
14画
[字訓] つかわす・やる
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 形声
声符は(けん)。は(し)(肉)を両手で奉ずる形。軍行のとき、軍社やに祭った肉を奉じて行動したが、はその祭肉である肉の象形で、師旅の師の初文。これを携行し、その所在に榜示する字は(し)で駐屯地、これを建物の中におくときは官。軍を分遣するときは、その肉を頒かってこれを奉じた。ゆえに分遣の意となり、遣贈の意となる。
[訓義]
1. つかわす、軍をつかわす、派遣する。
2. おくる、たまもの、おくりもの、あたえる。
3. やる、はなつ、すてる。
4. 使役。~せしむ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ヤル・マダス・ツカハス・シム・セシム・サル・オクル・ハナル・ユルス・ホシママ・オヨブ 〔字鏡集〕 ホシイママ・タマフ・ツカハス・セシム・ユルス・シテ・ヤル・サル・タクル・ハナル・オクル・マダス
[声系]
〔説文〕三上に声として譴を収め、「問(たくもん)なり」とあり、譴責の意。軍を派遣して討伐することと関連する語であろう。
[熟語]
遣懐▶・遣還▶・遣帰▶・遣興▶・遣刑▶・遣行▶・遣差▶・遣使▶・遣辞▶・遣蝨▶・遣車▶・遣戍▶・遣人▶・遣送▶・遣質▶・遣牒▶・遣▶・遣派▶・遣発▶・遣犯▶・遣憤▶・遣悶▶
[下接語]
差遣・自遣・謝遣・縦遣・消遣・先遣・調遣・派遣・分遣
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報