転写印刷(読み)テンシャインサツ

デジタル大辞泉 「転写印刷」の意味・読み・例文・類語

てんしゃ‐いんさつ【転写印刷】

転写紙を使った印刷方法

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改訂新版 世界大百科事典 「転写印刷」の意味・わかりやすい解説

転写印刷 (てんしゃいんさつ)

平面でないものに印刷するとき,あらかじめ紙に印刷しておき,これを器物にはって印刷模様を移す方法。このとき使う紙を転写紙といい,この技術をデカルコマニアdecalcomaniaともいう。大量の陶磁器への絵付け,器物への商標・意匠つけに広く用いられる。転写紙にはあらかじめ水溶性のデンプンゼラチン卵白アラビアゴムなどからなる特殊なのりを塗布して剝離しやすいようにしておき,その面に逆の色順で印刷し,美しくみせるため最後に金属箔をつけることも多い。器物や機械などに押しつけて転写し,のちラッカーなどを塗って模様を保護する。電気機器,楽器,自転車などに多用し,Tシャツなど繊維品の場合は熱転写を利用する。陶磁器用の転写印刷は平版印刷によりニス刷りをして絵付け用の粉末を付着させ,水でぬらして台紙をはがしとる。転写紙の印刷面を器物にあてて転写する方法と,水中で模様を浮かして転写する方法とがある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「転写印刷」の意味・わかりやすい解説

転写印刷
てんしゃいんさつ

特殊の糊(のり)を引いた紙(転写紙)に印刷しておき、これを相手に張り付け、はがして模様をつける方法。移し絵ともいう。直接印刷のできない曲面や、壊れやすい器物に印刷するとき利用される。たとえば陶磁器への絵付(えつけ)、曲面の金属製品、木材ガラス製品など。転写紙への印刷法にはオフセット平版が多用される。

山本隆太郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「転写印刷」の意味・わかりやすい解説

転写印刷
てんしゃいんさつ

デカルコマニア」のページをご覧ください。

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