赤頭巾(読み)アカズキン

デジタル大辞泉 「赤頭巾」の意味・読み・例文・類語

あかずきん〔あかヅキン〕【赤頭巾】

ヨーロッパ各地の民話。赤頭巾少女祖母の家へ使いに行き、食い殺した祖母に化けたおおかみに食われてしまう話。グリム童話集では猟師二人を助け出す話が加わる。

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精選版 日本国語大辞典 「赤頭巾」の意味・読み・例文・類語

あか‐ずきん ‥ヅキン【赤頭巾】

[1] 〘名〙 赤い布で作った頭巾。
防寒などの目的でかぶる頭巾の、赤い色の物。女性・子供用。
還暦の祝いにかぶる赤い頭巾。赤子に還(かえ)るという意味で、赤い衣装と共に用いる。
※俳諧・糸屑(重安編)(1675)「赤頭巾人なとがめそはげあたま〈成林〉」
疱瘡を病む子供に着せた赤いかぶり物。赤色の物は疱瘡を軽くするとの俗説による。
※雑俳・柳多留‐九五(1827)「おかるは風に吹れてる赤頭巾」
④ 村の掟(おきて)を破った制裁としてかぶらせる赤い頭巾。
[2] グリム童話の一つ。また、その主人公の少女。オオカミにだまされて食べられてしまうが、猟師に助けられる。

あかい【赤】 頭巾(ずきん)

疱瘡(ほうそう)にかかった際、軽く済むように願って、病人がかぶる赤い頭巾。
談義本・世間万病回春(1771)三「何をいふにも疱瘡前の子をかかへて赤い頭巾のはやる最中

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「赤頭巾」の意味・わかりやすい解説

赤頭巾
あかずきん
Rotkäppchen

グリム兄弟の『子供と家庭の童話』で知られる昔話 (メルヘン ) 。祖母に化けたおおかみが女の子を食べる話で,古くからヨーロッパに流布し,11世紀のエークベルト・フォン・リュッティヒの作中にみられ,フランスの C.ペローの『童話集』 (1697) にも収録されている。

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