赤坂町
あかさかまち
[現在地名]高崎市赤坂町
本町の西に延びる中山道の両側町。高崎の台地から西方烏川河川敷に下る途中の坂の町で、町の長さ二町二九間五尺、米年貢地（高崎寿奈子）。本町とは三国街道の分岐点で新井堰に架かる石橋を境とする（高崎志）。赤坂の名称は古く、和田氏が当地に城を築く以前より高崎城下を取巻く広い地域を赤坂庄と称したという（高崎志）。井伊直政が町割をした時代には家中屋敷であったと思われ、「高崎志」に「昔ハ此石橋ノ南頬ニ、城主家人ノ居宅五六区アリ、其頃ハ給人町ト云、酒井氏城主ノ時元和元年乙卯家人ノ宅ヲ廓内ニ移シ、其跡ヲ町家トス」とある。給人町は坂上部分にあった。慶長九年（一六〇四）から元和元年（一六一五）の間に家中屋敷は日向峰に移り、町屋が建ち始めて赤坂町と称するようになったという（恵徳寺旧記「更正高崎旧事記」所引）。
赤坂町
あかさかちよう
[現在地名]上野市赤坂町
玄蕃町の東にあり、東と南は農人町に接する。「宗国史」伊賀志では赤阪町とも書く。北に赤坂という坂があり、加太越奈良道から上野城下へ入る東北の出入口である。赤坂口の坂ははじめ西側へ下る急坂であったが、江戸中期には一度東へ下ること半町、そこで折れて西に下り、西の坂を下ったところに合するようになった。「永保記事略」延宝五年（一六七七）に「佐那具街道より上野本町通り新道の事」とある新道はこの変更をさすのであろうか。
赤坂町
あかさかまち
[現在地名]福井市月見二丁目
福井城下の最南端、北陸街道沿いの町で、南は花堂村の枝村に続く。年貢を納める地方町。町の西側山麓に東雲寺（浄土宗西山禅林寺派）がある。寛文一二年（一六七二）安養寺泰存の弟子泰佐が足羽郡東郷赤阪にあった木像阿弥陀如来（鎌倉時代作、県指定文化財）を移して阿弥陀堂を建立。享保年中（一七一六―三六）吉田郡寺前村にあった寺号を得て東雲寺と号した。当町名はこの旧地赤阪に由来する。正徳三年（一七一三）頃の御城下惣町間数帳は「地方往還赤坂町 百拾間半、南之端ヨリ北之端迄、但道幅二間半」と記す。
赤坂町
あかさかちよう
面積：四二・七八平方キロ
東は熊山町・和気郡佐伯町、西は御津郡御津町、南は山陽町、北は吉井町。吉備高原の南縁に位置し、大部分が小起伏山地または丘陵地である。標高は二〇メートルから二七五メートルの範囲にある。砂川が南流し、それに沿って県道岡山―美作線が通る。この道は近世期倉敷往来といい、惣分下分から北は惣分川筋に沿って北上する。東西は直線にして約六キロで、県道御津―佐伯線が通る。特産物は酒米、モモ、ブドウ、花木など。
赤坂町
あかさかまち
[現在地名]烏山町中央二―三丁目
城下北端に位置し、南北に走る関街道の両側町。北端は城下北入口にあたり、天台宗大宝院（現琴平神社）前から坂下へ通ずる下り口に土手が築かれ、木戸と辻番所が置かれた。南の仲町との境に中木戸、中央付近西側には追手門があり、追手門は三の丸への入口となった。町の長さ一六六間。当町と仲町の東側裏手は通称寺町といわれ寺院が集中していた。北表には郷倉二棟があり、一棟は酒主村、一棟は酒主村からの出作地が最も多かった滝田村の年貢米を収納。大宝院裏の窪地にある二つの溜池は両村が共同で管理した（烏山町史）。正徳期（一七一一―一六）と推定される町絵図（烏山町郷土資料館蔵）では家数五〇、享保一六年（一七三一）の人数三二五（「宗門人別帳」同館蔵）。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
