見透(読み)みえすく

精選版 日本国語大辞典 「見透」の意味・読み・例文・類語

みえ‐す・く【見透】

〘自カ五(四)〙
① 中まですいて見える。向こう側がすけて見える。〔名語記(1275)〕
老嬢(1903)〈島崎藤村〉二「葉越に見透(ミエス)青空は」
② 明らかに推察できる。特に、本心やいつわりなどが、みるからにわかる。
浮世草子男色大鑑(1687)四「常々命をちらぬ花に風をいとはぬ気色、恋の山さながら見えすきて」
※春の城(1952)〈阿川弘之〉二「見えすいたような事を云うものだと耕二は思った」

み‐すか・す【見透】

〘他サ五(四)〙
① すかしてみる。見とおす。
※延慶本平家(1309‐10)一本殿上の方を雲すきに見すかして居たりけれは」
将来のなりゆきや他人胸中などを見抜く。見破る。
太平記(14C後)八「去ども武家の軍立京都形勢恐るるに足らずと見透(ミスカ)してげれば」
日葡辞書(1603‐04)「ヒトノ キャウチュウヲ misucasu(ミスカス)

み‐すかし【見透】

〘名〙
① すかしてものを見ること。
② 将来のなりゆきや人の心中を、見抜くこと。予測すること。みとおし。

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