西照寺
さいしようじ
[現在地名]三島町上岩井
上岩井の字上の平の丘にある。真宗大谷派、水内山と号し、本尊阿弥陀如来。親鸞を開山とし、親鸞の門侶二四輩の一人である西念坊が野田（現千葉県野田市）に開基した長命寺から、天文年中（一五三二―五五）に分寺したと伝える。慶長七年（一六〇二）六月二六日教如下賜の教如寿像裏書（西照寺蔵）に「信州水内郡柳原庄松城北原坊西照寺常住也、願主釈行円授与之」とあり、もとは信濃国松代（現長野県長野市）にあった。
西照寺
さいしようじ
才谷集落の南東部にある。竜掌山と号し、浄土真宗本願寺派。本尊阿弥陀如来。文明七年（一四七五）西谷の郷士和田衛門次郎正頓夫妻が下市の里で蓮如の勧化にあって帰依、法名を慶空・妙祐と賜り、蓮如染筆の名号を本尊に、自宅を改めて念仏道場を創立したという。現在当寺には蓮如から賜った文明七年九月二七日付の法名状が残る。その後長享二年（一四八八）二月には蓮如から阿弥陀如来絵像（寺蔵）を受けている。以来真宗吉野門徒の東の拠点として現奈良県吉野町飯貝の本善寺の造営に献身、その功により染筆の御文章を賜り、その後文禄年間（一五九二―九六）には公儀から敷地の寄付を受けたという。寛永二年（一六二五）八月一六日本山から木仏本尊と寺号西照寺を許された（「木仏御札」寺蔵）。
西照寺
さいしようじ
[現在地名]出水市麓町
出水市の市街中心部に位置する。泉城山と号し、浄土真宗本願寺派。江戸時代、鹿児島藩は真宗を禁じていた。このため門徒たちはひそかに海路を利用して肥後国天草、また陸路を用いて同水俣の寺院に参詣していた。出水地方は肥後国と隣接、同国への通路にあたっていたため鹿児島藩領内の潜伏門徒には重要な在所であった。このため藩の取締も厳しく、宝暦二年（一七五二）には宗門手札改に際して門徒一千七〇〇人が転宗を誓うといった事件もあった（出水郷土誌）。明治九年（一八七六）九月、鹿児島県が信教の自由を布達し、真宗が解禁されたのを受けて同一一年一月、当地の門徒の発議により真言宗杉本寺の寺跡に説教所が開設され、本堂・庫裏も整えられた。
西照寺
さいしようじ
[現在地名]高柳町岡野町 安蔵田
高柳城跡の北麓にある。浄土宗、荘厳山功徳院と号し、本尊阿弥陀如来は室町時代の作風を伝える。伝承ではもと清水（現東頸城郡松代町）の地にあり、僧源阿を開山とするが年代は不明。当時真言宗であったが、文安三年（一四四六）僧但誉が犬伏城（現同町）城主清水采女正に従って岡野町観音堂前に移った。
西照寺
さいしようじ
[現在地名]中川区富田町戸田 四番屋敷
慈光山と号し、真宗大谷派。本尊は阿弥陀如来。長享元年（一四八七）本願寺八世蓮如の三男蓮淳の子教誓が当地に創建し、真蔵坊と名付けたのに始まる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
