上岩井村(読み)かみいわいむら

日本歴史地名大系 「上岩井村」の解説

上岩井村
かみいわいむら

[現在地名]三島町上岩井

くろ川左岸にある。東に沖積地、西は標高一八〇メートル前後の上岩井丘陵があり、集落はその東麓にある。東は黒川を挟んで新保しんぼ中条なかじよう、西は丘陵を越えて蓮花寺れんげじ、南は七日市なのかいち、北は吉崎よしざきの各村に接する。旱水害の被害を受けにくい肥沃な土地に恵まれる。気比神社社記(八田国雄氏蔵)に伝える養老年中(七一七―七二四)の一二屯倉の一「上岩井」が当地とされる。永禄三年(一五六〇)一〇月吉日の貫屋家兼売券案(来田文書)に「上岩井」とみえ、伊勢御師の檀那が所在したと思われる。文禄三年(一五九四)の定納員数目録には、「(山東郡)上岩井・下岩井・七日市」が七五人・一千二五〇石取の岩井備中守の知行地となっており、かつこの地は祖父大和備中守昌能の代からのものと注記され、「岩井同心」として角屋・相馬・川隅・岩井・芹沢・島田・西照寺が記される。また当村庄屋家の小林家に伝存する文禄三年一二月五日の上岩井の関山山林に対する某(姓を欠く)信吉制札は、藤田能登守信吉から発せられたものといわれる(三島町史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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