蔵開(読み)くらびらき

精選版 日本国語大辞典 「蔵開」の意味・読み・例文・類語

くら‐びらき【蔵開】

[1] 〘名〙 吉日を選んで、その年はじめて蔵を開くこと。また、その行事。近世大名が米倉を開く儀式をしたのにはじまる。宮中でも行なわれ、商家では多く一月一一日に行ない、鏡餠雑煮を作って祝う。《季・新年》
多聞院日記‐天正一四年(1586)正月五日「蔵開買初如例沙汰之
※浮世草子・好色五人女(1686)五「吉日をあらため蔵ひらきせしに」
[2] 宇津保物語の巻名。琴の天才である仲忠が、三条京極の旧宅で、蔵を開いて真名で書いた祖父俊蔭の集と、仮名で書いた父式部大輔の集とを入手し、これを帝に講じて奇代の帯を賜わったことや東宮をめぐる女性達の動きを中心に描く。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「蔵開」の解説

蔵開
(通称)
くらびらき

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
浮𫱉鵺頼政
初演
宝永5.1(江戸市村座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

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