宮中(読み)きゅうちゅう

精選版 日本国語大辞典「宮中」の解説

きゅう‐ちゅう【宮中】

〘名〙
① 宮殿の中。特に、天皇の居所をさすことが多い。禁中。禁裏。くちゅう。
※続日本紀‐慶雲元年(704)一一月壬寅「始定藤原宮地。宅入宮中百姓一千五百五烟賜布有差」 〔史記‐趙世家〕
② 神社の中。神社の境内。
※平家(13C前)一「かもの上の社に、ある聖をこめて、御宝殿の御うしろなる杉のに壇をたてて、拏吉尼(だぎに)の法を百日おこなはせられけるほどに、彼(かの)大椙(おほすぎ)に雷おちかかり、雷火飫(おびたたし)うもえあがって、宮中既にあやうくみえけるを」

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デジタル大辞泉「宮中」の解説

きゅう‐ちゅう【宮中】

宮殿の中。特に、天皇の居所。禁中。禁裏。
神社の境内。
[類語]皇居御所宮城内裏宮廷禁中禁裏畏き辺り王城大内山雲上雲の上九重ここのえ行宮あんぐう

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世界大百科事典 第2版「宮中」の解説

きゅうちゅう【宮中】

語句は宮城内のことで,宮廷とか〈(かしこ)き辺(あた)り〉とかと同じ意味に使われる。しかし,歴史的には府中(国家の政治)に対する語として問題とされる。すなわち,近代的な立憲君主制の原則としては,宮中(君主の宮廷事務)と府中(国政)とは分離し,国政についての責任機関が確立していなければならない。 ところが,明治初年以降の太政官制では,天皇親政の名のもとに,太政大臣,左大臣,右大臣,参議などは,すべて天皇の家臣(朝臣)としての色彩が強く,実際に公家出身者がその職につくことも多かったから,宮廷事務と国政事務との区別は明確でなかった。

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