萩城城下町(読み)はぎじょうじょうかまち

国指定史跡ガイド 「萩城城下町」の解説

はぎじょうじょうかまち【萩城城下町】


山口県萩市呉服町ほかにある町並み。萩城城下町は、1604年(慶長9)に萩城築城とともに計画的に設けられ、旧萩城の外堀から外側にあたり、町筋は碁盤目状に整然と区画され、中・下級武士の屋敷や寺社町屋などが軒を連ねていた。現在でも町筋はそのまま残っていて、よく城下町の面影をとどめている。とくに萩城三ノ丸に通じる中の総門東側一帯は、町筋とともに当時の家並みの配置がそのまま保存されている。呉服町筋は藩主の通行する御成道(おなりみち)で、この通りに面して萩(長州)藩御用達の豪商菊屋家住宅(重要文化財)、幕末の呉服商・酒造業で繁栄した旧久保田家住宅などの家々が立ち並ぶ。その南を東西に走る慶安橋筋の2本の東西路に直交する菊屋横丁・伊勢屋横丁・江戸屋横丁の一帯には、高杉晋作誕生地、木戸孝允旧宅などの武家屋敷なまこ壁土蔵、門、土塀などが連なり、城下町の風情をかもしている。呉服町筋とこれに直交する菊屋横丁・伊勢屋横丁・江戸屋横丁の3本の小路を含む地域が、1967年(昭和42)に国の史跡に指定され、数度の追加指定が行われている。JR山陰本線東萩駅から徒歩約20分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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