なまこ壁(読み)なまこかべ

家とインテリアの用語がわかる辞典 「なまこ壁」の解説

なまこかべ【なまこ壁】

塗り壁の仕上げの一種。平らな瓦(かわら)を壁に張りつけ、目地(めじ)の部分漆喰(しっくい)を盛り上げた形に塗ったもの。雨や風などに強く、土蔵腰壁(こしかべ)などに用いる。目地が縦横に通っているものや、斜め格子のものがある。◇漆喰目地の盛り上がった形が、海鼠(なまこ)に似るところから。

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とっさの日本語便利帳 「なまこ壁」の解説

なまこ壁

福島県喜多方市や岡山県倉敷市、静岡県松崎町など土蔵の多い町でよく見かける壁塗りの一工法。壁に平瓦を並べて打ち付け、瓦の目地に漆喰をかまぼこ形に盛り付け、斜め格子などの模様を造る。その目地の形が海鼠(なまこ)に似ていることからの名前。装飾的な目的だけでなく、耐火雨水を防ぐ役割もあった。

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