花崎城跡(読み)はなさきじようあと

日本歴史地名大系 「花崎城跡」の解説

花崎城跡
はなさきじようあと

[現在地名]加須市花崎 房後

加須低地の微高地上の縁辺部に立地する城跡。天正二年(一五七四)と推定される五月四日付の北条氏繁書状(並木文書)に「近年向岩付取立候号花崎地」とあるように、羽生はにゆう城の支城で、岩付いわつき(現岩槻市)に対する向城として築かれた。築城時期は明らかではないが、築城目的から、岩付太田資正が岩付城を追放された永禄七年(一五六四)七月以降と考えられる。しかし発掘された陶磁器享禄天文(一五二八―五五)頃と天正前後に集中していることから、羽生城の支城として上杉輝虎(謙信)が再興した可能性が高い。天正二年四月謙信は羽生城救援に失敗し、一方、北条氏繁の羽生城攻撃のため花崎城は自落した(前掲書状)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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