羽生(読み)はにゅう

精選版 日本国語大辞典 「羽生」の意味・読み・例文・類語

はにゅう はにふ【羽生】

埼玉県北東部の地名利根川右岸の沖積平野発達江戸時代は日光裏街道の宿駅市場町で、木綿産地として知られた。現在は足袋(たび)被服生産を行なう。古墳が多い。昭和二九年(一九五四市制

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デジタル大辞泉 「羽生」の意味・読み・例文・類語

はにゅう〔はにふ〕【羽生】

埼玉県北東部の市。青縞の産地として発達し、被服工業が盛ん。田山花袋田舎教師」の舞台。人口5.6万(2010)。

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改訂新版 世界大百科事典 「羽生」の意味・わかりやすい解説

羽生[市] (はにゅう)

埼玉県北東部の市。1954年市制。人口5万6204(2010)。利根川右岸の低地を占め,かつて利根川の乱流が最も激しかった地域のため自然堤防と河畔段丘の発達が顕著である。中世には埴生(はにゆう)荘があった。江戸期以来,自然堤防上でのワタ作と後背湿地での米作が行われてきたが,現在は米作のほか,ナス,キュウリなどの野菜栽培も盛んで,養豚は県下の中心地となっている。中心市街の羽生は4・9の日の六斎市に特産の木綿青縞(あおしま)を取引する市場町として発展,明治以降は青縞から転じた足袋と被服,いまでも学生服,作業服や下着類など各種の衣料生産の県内の中心地で,近年は大沼工業団地へ先端産業が立地した。1992年東北自動車道羽生インターが開設され,市内を通る国道122号,125号の通過車両が増えている。田山花袋の《田舎教師》の舞台で,曹洞宗建福寺にはモデル小林秀三の墓がある。宝蔵寺沼はムジナモ自生地(天)。東武伊勢崎線,秩父鉄道のほか,国道122号線が通じ,東京と群馬県方面とを結ぶ交通の要地でもある。
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世界大百科事典(旧版)内の羽生の言及

【木】より

…アッシリア人も聖なる力と宇宙の再生力の象徴としての聖樹の信仰をもち,前2000年ころから多くの芸術的表現をもつ。このほか,ゴール人はオーク,ゲルマン人はボダイジュ,イスラム教徒はオリーブ,インド人はバニヤンと呼ばれるイチジク,シベリアに住む原住民族はカラマツを,それぞれ聖なる木として崇拝した。これらの木はすべて世界の軸として,天と地が結ばれる場所,神性の通り道となる。…

※「羽生」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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