精選版 日本国語大辞典 「腕貫」の意味・読み・例文・類語
うで‐ぬき【腕貫】
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腕の肘(ひじ)上部から手首の間を保護し,汚れを防ぐために着ける筒形の布。起源は古く,奈良時代に東大寺の写経生が用いていた,紐でつないだ絁(あしぎぬ)製の腕貫が正倉院御物で知られる。江戸時代の《守貞漫稿》によれば,上に紐をつけて背で左右を結び合わせ,〈表紺裡浅木等の木綿製也,文政の末天保初比,京坂の工夫及び商家の丁稚等〉がこれを用いていたとあるが,江戸では少なかったらしい。また僧侶は竹や籐で筒形に編んだものを今なお用いている。しかし多くは農山漁業,土木,建築作業,事務等に用いられる。上部に紐をつけて腕に巻きつけ,手首のところはこはぜがけにするが,近年は上部のみゴム入り,上下ともゴム入りのものが多い。材料は紺木綿や黒の綿繻子(しゆす)が主であったが,最近は化学繊維のものも多く,腕カバーと呼ばれている。
執筆者:日浅 治枝子
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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