聖現寺(読み)せいげんじ

日本歴史地名大系 「聖現寺」の解説

聖現寺
せいげんじ

[現在地名]那覇市上之屋

とまり港の北岸近く、天久あめく台地の南縁に位置し、東接して天久あめく宮がある。「天久の寺」とも称し、山号は天久山。本尊正観音、東寺真言宗。もと那覇護国寺の末寺。「琉球神道記」に「天久権現性元寺」とあり、「中山伝信録」にとうまい村の北岸にあって四方石垣で囲み、石垣の外は老松が一〇本ほどあり、一〇畝余の境内に一軒の家があると一八世紀初頭頃の様子が記されている。

開基は成化年中(一四六五―八七)という(琉球国由来記)。「球陽」によれば、英祖七年(一二六六)頃には当寺の敷地に諸島の貢物を収める公倉が置かれていた。この公倉がやがて寺院(聖現寺)とされたが、その年代は不明とある(「琉球国由来記」に収められる泊村由来記にも当寺建立の土地は大島御蔵とよばれ、寺は社壇の左脇にあったと記される)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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