耳のしくみとはたらき(読み)みみのしくみとはたらき

家庭医学館 「耳のしくみとはたらき」の解説

みみのしくみとはたらき【耳のしくみとはたらき】

◎耳の役割
◎外耳のつくり(構造)
◎中耳(ちゅうじ)のつくり(構造)
◎内耳のつくり(構造)
◎耳の主要な症状

◎耳の役割
 耳の重要な役割は、音を聞く聴覚機能(ちょうかくきのう)です。私たちの耳は、おおよそ20ヘルツから2万ヘルツまでの幅広い周波数の音を聞きとることができますが、コウモリが発する超音波のような周波数の高い音は聞きとることができません。
 また、耳は、聴覚以外にも、からだのバランスをとる平衡機能(へいこうきのう)に関係する重要な場所でもあります。私たちのからだには、いろいろな運動体位をとったときにもからだの平衡がくずれないようにする機構が備わっています。これが平衡機能で、耳の中の前庭(ぜんてい)といわれる部位にある感覚装置からの情報が元になって維持されています。
 耳はごく小さな器官ですが、その精巧なはたらきゆえに複雑にできています。したがって、いったん、耳に障害がおこると、聞こえなくなったり、めまいやふらつきなどが生じたりします。

◎外耳(がいじ)のつくり(構造)
 耳は、外耳(がいじ)、中耳(ちゅうじ)、内耳(ないじ)の3つの部分から成り立っています(図「耳の構造」)。
 からだの外に突き出ている耳介(じかい)と外耳道(がいじどう)(耳掻(か)き棒の入る孔(あな))とを合わせた部分を外耳といいます。
 耳介は、芯(しん)は軟骨(なんこつ)でつくられていて、その上を皮膚がおおっています。
 ゾウなどのように大きな耳介とそれを意のままに動かせる筋肉をもつ動物は、音を集めたり、音のする方向を知ったりするのに耳介を利用していますが、人間の耳介は退化して小さくなっているので、動物のようなことはできません。
 外耳道は、成人で3.5cmぐらいの長さのやや屈曲した空洞(くうどう)で、表面は薄い皮膚でおおわれています。外耳道の入り口に近い部分は、周囲を軟骨で囲まれているので軟骨部外耳道(なんこつぶがいじどう)といい、これより奥は骨で囲まれているので骨部外耳道(こつぶがいじどう)といいます。
 軟骨部外耳道には、皮脂腺(ひしせん)、耳垢腺(じこうせん)、毛嚢(もうのう)などの分泌腺(ぶんぴつせん)があります。耳垢(耳あか)は、これらからの分泌物と、皮膚から脱落する細胞が合わさってできたものです。
 外耳道の奥の突き当たりは、鼓膜(こまく)というスピーカーのような形をした膜様(まくよう)の組織で閉鎖されています。

◎中耳(ちゅうじ)のつくり(構造)
 中耳は、鼓膜(こまく)、耳小骨(じしょうこつ)、中耳腔(ちゅうじくう)(鼓室(こしつ))などで構成されていて、音を伝える要所になっています。
 鼓膜の裏面には、つち骨(こつ)、きぬた骨(こつ)、あぶみ骨(こつ)という3個の非常に小さな骨(この3個の骨を合わせて耳小骨(じしょうこつ)という)が関節で連結されています。
 鼓膜でとらえられた音の振動エネルギーは、鼓膜に直接付着しているつち骨からあぶみ骨にいたる耳小骨のつながりを伝わる間にわずかに増幅され、内耳(ないじ)へと伝達されます。
 鼓膜(こまく)は、外耳道側は皮膚に、中耳腔側は粘膜(ねんまく)におおわれている厚さ0.1mmぐらいの薄い膜で、間に線維(せんい)の層が挟まっていて、周囲が固定されています。この構造のために、音の振動エネルギーを効率よくとらえることができます。
 また、急性中耳炎などの際に鼓膜を切開することがありますが、両面に皮膚と粘膜をもつので、切開創(せっかいそう)は簡単に治ります。
 鼓膜は半透明の膜で、その奥を外から見ることはできませんが、鼓膜の裏側は、表面を粘膜でおおわれた壁で囲まれた空洞になっています。この空洞を中耳腔(ちゅうじくう)といい、耳管(じかん)という管を介して鼻腔(びくう)の奥とつながっています。
 外気と直接、接している鼻腔と、外気と接していない中耳腔とが耳管でつながっているので、中耳腔の圧が外気圧と同じに保たれているのです。
 汽車がトンネルに入ったり、飛行機が高度を変えたときなどに、耳が塞(ふさ)がったような感じ(耳閉感(じへいかん))がすることがありますが、これは、中耳腔の圧が外気圧の変化についていけないためにおこる現象です。
 つばを飲み込むと耳閉感が解消するのは、耳管が開いて空気が出入りするようになり、中耳腔の圧と外気圧とが等しくなるからです。

◎内耳(ないじ)のつくり(構造)
●骨迷路(こつめいろ)と膜迷路(まくめいろ)
 内耳は、中耳腔(ちゅうじくう)のさらに奥にあって、側頭骨(そくとうこつ)というかたい骨の内部に埋まっているので、外から見ることはできません。
 側頭骨の中に骨迷路という複雑な広がりをもつ空間があって、中はリンパ液(外リンパ)で満たされています。
 この中には、骨迷路と同じような形をした膜迷路(図「膜迷路と感覚細胞の領域」)という薄い膜でできた水袋が収納されています。水袋の中は、内リンパという特殊な成分のリンパ液で満たされています。
 外リンパは、小さな通路を介して髄液(ずいえき)(脳脊髄液(のうせきずいえき))と交通していて、その組成も髄液とほぼ同じです。
 3番目の耳小骨であるあぶみ骨の底は、この外リンパと直接接していて、この部分は、前庭窓(ぜんていそう)と呼ばれます。鼓膜でキャッチされた音の振動エネルギーは、つち骨、きぬた骨、あぶみ骨と順に伝わり、最後は、前庭窓から外リンパに伝わります。
●蝸牛(かぎゅう)と前庭(ぜんてい)
 耳は、音を聞きとる、からだの平衡をつかさどるという2つの役割をはたしていますが、内耳の膜迷路は、この2つの役割にしたがって区分けされています。
 聴覚をつかさどるのは、蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる部分で、その名のとおりカタツムリの形をしています。
 一方、平衡機能をつかさどるのは、前庭(ぜんてい)と呼ばれる部分で、三半規管(さんはんきかん)、卵形嚢(らんけいのう)、球形嚢(きゅうけいのう)、内(ない)リンパ嚢(のう)などから成り立っています。
●音を感知するしくみ
 蝸牛のうずまきは2回転半で、うずまきの上から下まで基底膜(きていまく)(基底板(きていばん))と呼ばれる帯状の振動板があって、この基底膜の上に音を感知する一万数千個の感覚細胞(かんかくさいぼう)が4列に並んでいます。
 音の振動エネルギーは、鼓膜の裏側にある耳小骨を経て前庭窓から内耳の外リンパに伝えられますが、この間に振動エネルギーの99.9%は失われるといわれています。
 外リンパに伝わったわずかな振動エネルギーは、蝸牛の基底膜を振動させ、その上にある4列に並んでいる感覚細胞を刺激します。
 感覚細胞は、刺激されると興奮しますが、そのメカニズムはなかなかユニークです。
 感覚細胞は、頭の部分に聴毛(ちょうもう)と呼ばれる長い毛をもっているので有毛細胞(ゆうもうさいぼう)ともいいます。聴毛は、その上にある蓋膜(がいまく)というやわらかい膜に接しています。そして、音の振動が伝わってくると、基底膜が上下に動き、聴毛に力がかかって感覚細胞が興奮するのです(図「蝸牛の感覚細胞と音刺激への反応」)。感覚細胞の一部は、音の振動が伝わってくると収縮することが最近わかりました。
 刺激された感覚細胞は、振動を電気信号に変換し、細胞の底部にある神経の末端から蝸牛神経(かぎゅうしんけい)を介して、聴覚中枢(ちょうかくちゅうすう)にその信号を送ります。
 聴覚中枢は、両耳から入力された電気信号を解析したり、さまざまに分析したりするなどの複雑なはたらきを行ないます。その結果ただ音を聞くだけでなく、ことばとして理解したり、音のする方向が判断できたりするのです。
 基底膜は、蝸牛のいちばん下の回転から先端に行くにつれて幅が広くなります。
 そして、伝わってくる音の周波数の高さによって、振動しやすい基底膜の部分が異なります。たとえば高い周波数の音は、うずまきの下のほうにある幅の狭い基底膜を選択的に刺激します。このことが、内耳に伝えられる音の周波数を聞き分ける重要なメカニズムの1つになっています。
●前庭(ぜんてい)の感覚器の構造とはたらき
 膜迷路のうち、蝸牛以外の部分は前庭といい、ここには、耳石器官(じせききかん)と三半規管(さんはんきかん)という機能の異なった感覚器があります。この感覚器は、感覚細胞が集合した領域です(図「膜迷路と感覚細胞の領域」)。
 耳石器官(じせききかん)は、感覚細胞の集団の上に耳石(じせき)という炭酸カルシウムの結晶(けっしょう)をたくさんのせた感覚器(平衡斑(へいこうはん))で、膜迷路の卵形嚢(らんけいのう)と球形嚢(きゅうけいのう)の2か所にあり、耳石器官は、からだの位置と直線的な加速度を感知する役割をしています。
 宇宙船の中の無重量状態では、からだの位置を認識できません。これは耳石に重力がはたらかず、感覚細胞にまったく刺激が送られなくなるからです。
 三半規管(さんはんきかん)は、膜迷路の中の3本の半円状の管の部分で(図「膜迷路と感覚細胞の領域」)、もっぱらからだの回転による加速度を感じとる機能をはたしています。
 半円状のアーチの根元はふくらんでいて、この中には、半規管膨大部稜(はんきかんぼうだいぶりょう)と呼ばれる高まりがあって、表面には感覚細胞が密集しています。
 この高まりの上には、「クプラ」という毛筆の先のような形のものがのっていて、加速度が加わったときに生じる周囲のリンパ液の流れを、刺激として感覚細胞に伝えます。

◎耳の主要な症状
 耳におこるおもな症状と原因について解説します。
●耳痛(じつう)(耳の痛み)
 耳とその周辺には、三叉神経(さんさしんけい)、迷走神経(めいそうしんけい)、舌咽神経(ぜついんしんけい)などが分布していて、これら神経が刺激されると耳痛がおこります。
 この耳痛には、耳そのものの病気によっておこる原発性(げんぱつせい)(一次性(いちじせい))耳痛(じつう)と、耳以外の病気によっておこる放散性耳痛(ほうさんせいじつう)(放散痛(ほうさんつう)、関連痛(かんれんつう)、投射痛(とうしゃつう))とがあります。
 原発性耳痛は、外耳(がいじ)の病気、中耳(ちゅうじ)の病気でおこります(コラム「耳痛の原因となる耳の病気」)。
 なお、内耳(ないじ)の病気では、ふつう耳痛はおこりません。
 放散性耳痛は、歯・口腔(こうくう)・扁桃(へんとう)などの病気でおこります(「耳痛の原因となる歯、口腔、あご、のどの病気」)。
●耳周囲腫脹(じしゅういしゅちょう)(耳周囲の腫(は)れ)
 腫れる(腫脹)部位によって、つぎのように病気が異なります。
 耳介(じかい)の腫れ=耳血腫(じけっしゅ)(「耳血腫/耳介血腫」)、耳介軟骨膜炎(じかいなんこつまくえん)(「耳介軟骨膜炎」)など。
 耳の前の腫れ=先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)(「先天性耳瘻孔」)への細菌の感染など。
 耳の後ろの腫れ=急性乳突炎(きゅうせいにゅうとつえん)(「急性乳様突起炎(乳突炎)」)、耳後(じご)リンパ節炎せつえん)(「リンパ節炎」)など。
 耳の下の腫れ=おたふくかぜ流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)、ムンプス(「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」))、耳下腺腫瘍(じかせんしゅよう)(「唾液腺良性腫瘍」)、シェーグレン症候群(しょうこうぐん)(「シェーグレン症候群」)など。
●耳漏(じろう)(耳(みみ)だれ)
 耳漏は、耳の孔(あな)から排泄(はいせつ)される分泌物(ぶんぴつぶつ)で、外耳または中耳の病気にともなう症状です。非常にやわらかい耳あか(軟性耳垢(なんせいじこう))を耳漏とまちがえることがあるので注意しましょう。耳漏にはつぎのようにいろいろな種類があり、原因となる病気が異なります。
 漿液性耳漏(しょうえきせいじろう)(サラサラした耳だれ)=外耳道湿疹(がいじどうしっしん)(「外耳道湿疹」)、びまん性外耳道炎(せいがいじどうえん)(「びまん性外耳道炎」)、急性中耳炎(きゅうせいちゅうじえん)(「急性化膿性中耳炎」)の初期、水疱性鼓膜炎(すいほうせいこまくえん)(「鼓膜炎」)。
 粘液性耳漏(ねんえきせいじろう)(ねばっこい耳だれ)=急性中耳炎(「急性化膿性中耳炎」)、慢性中耳炎(まんせいちゅうじえん)。
 膿性耳漏(のうせいじろう)(膿(うみ)のまじった耳だれ)=急性中耳炎(「急性化膿性中耳炎」)、慢性化膿性中耳炎(まんせいかのうせいちゅうじえん)(「鼓膜穿孔(慢性化膿性中耳炎/単純性中耳炎)」)。
 血性耳漏(けっせいじろう)(血のまじった耳だれ)=インフルエンザ中耳炎(ちゅうじえん)(「急性化膿性中耳炎」)、耳(みみ)の外傷(がいしょう)、耳の腫瘍(しゅよう)。
 悪臭性耳漏(あくしゅうせいじろう)(悪臭のする耳だれ)=真珠腫性中耳炎(しんじゅしゅせいちゅうじえん)(「真珠腫性中耳炎」)、外耳道異物(がいじどういぶつ)(「外耳道異物」)、耳の腫瘍。
 水様性耳漏(すいようせいじろう)(透明な耳だれ)=側頭骨骨折(そくとうこつこっせつ)(「耳の外傷」の側頭骨骨折)や頭部外傷(とうぶがいしょう)(「頭部外傷」)にともなう髄液漏(ずいえきろう)。
●耳出血(じしゅっけつ)
 耳掃除の際に誤って外耳道や鼓膜を傷つけたための出血が多いのですが、頭部打撲(とうぶだぼく)による側頭骨骨折(そくとうこつこっせつ)(「耳の外傷」の側頭骨骨折)や外耳道(がいじどう)のがんなど、軽度のものから治療を要するものまでいろいろです。
 耳からの出血は、素人判断をしないで耳鼻咽喉科(じびいんこうか)を受診するのが賢明です。
●耳のかゆみ
 外耳道湿疹(がいじどうしっしん)(「外耳道湿疹」)、外耳道炎(がいじどうえん)(「びまん性外耳道炎」)などでおこります。ふだんから必要以上に耳をいじったり、手荒な耳掃除をしたりしないことがたいせつです。
●難聴(なんちょう)
 難聴には、伝音難聴(でんおんなんちょう)、感音難聴(かんおんなんちょう)、混合難聴(こんごうなんちょう)の3種類があります(「難聴」)。このうち感音難聴は、内耳に原因のある内耳(ないじ)(迷路(めいろ))性難聴(せいなんちょう)と、内耳から脳にかけてのルートに原因のある後迷路性難聴(こうめいろせいなんちょう)に分かれます。
 そのほか、先天性難聴(せんてんせいなんちょう)と後天性難聴(こうてんせいなんちょう)(乳児期、学童期に好発するものから、老人になっておこるものまで)に、一側性難聴(いっそくせいなんちょう)と両側性難聴(りょうそくせいなんちょう)に、難聴の程度によって軽度難聴(けいどなんちょう)・中等度難聴(ちゅうとうどなんちょう)・高度難聴(こうどなんちょう)・聾(ろう)に、それぞれ分類できます。また、急に聴力が低下する難聴と徐々に低下する難聴もありますし、原因のはっきりしているものもあれば不明のものもあります。
 片側(一側性)だけの難聴の場合、成長してから、たとえば、聞こえないほうの耳で電話を聞き、気づくことがあります。しかし、片側だけの難聴であれば、日常生活に支障は生じません。
 ヘッドホン、イヤホーン、ロックコンサートなどの強大な音が難聴の原因になることがあります。
 抗結核薬(こうけっかくやく)、抗がん剤、抗生物質の一部には使用すると難聴をおこすものもありますので、やむをえず使用する場合は、十分に説明を受け、定期的な聴力検査を受けることが必要です。
●耳閉塞感(じへいそくかん)
 耳のつまった感じ、あるいは耳の膨満感(ぼうまんかん)をいいます。耳垢栓塞(じこうせんそく)のひどいもの、耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)、滲出性(しんしゅつせい)中耳炎などの外耳道・中耳の病気にともなうことがおおいのですが、感音難聴(かんおんなんちょう)でも症状を訴えることがあります。
●耳鳴(じめい)(耳鳴(みみな)り)
 からだの内部以外には音源がないにもかかわらず、なんらかの音の感覚が生じる異常な聴覚現象が耳鳴りです。
 頭の中央で鳴っているように感じる場合は、頭鳴(頭鳴り)と呼ぶこともあります。
 一生のうちに耳鳴りを経験しない人は皆無に等しいといわれます。
 耳鳴りは、難聴、めまいとともに耳の三大症状の1つですが、難聴、めまいに比べると、検査法、治療法がやや立ち遅れているのが現状です。
 これは、一部の耳鳴りを除き、その病態・発生機序が必ずしも明確ではなく、耳鳴りを客観的にとらえる検査法が確立されていないのが原因です。
 耳鳴りを感じるかどうかは、心因的な要素(ストレス、不眠、肩こりなど)が強いことも関係しています。
 一般に、感音難聴(「伝音難聴と感音難聴」)があると耳鳴りを感じることが多く、この場合、高音の耳鳴りになることが少なくありません。
 一方、耳管狭窄症(「耳管狭窄症」)などの伝音難聴(「伝音難聴と感音難聴」)にともなう耳鳴りは、低音のことが多いといわれています。
 聴神経腫瘍(ちょうしんけいしゅよう)(「聴神経腫瘍」)の症状の1つとして耳鳴りがおこることもあります。がんこに続く耳鳴りや、徐々にひどくなる耳鳴りは要注意です。
●めまい(眩暈(げんうん))
 ふつう、自分あるいは周囲のものがグルグルと回る真性(しんせい)めまいと、立ちくらみや眼前暗黒感が中心となる仮性(かせい)めまいに分けられます(「めまい(眩暈)」)。
 真性めまいは、前庭(ぜんてい)、半規管(はんきかん)、前庭神経系の障害でおこることが多く、仮性めまいは、全身的な病気(高血圧、低血圧など)、精神神経科的な病気が原因のことが多いものです。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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