絡・紮(読み)からげる

精選版 日本国語大辞典 「絡・紮」の意味・読み・例文・類語

から・げる【絡・紮】

〘他ガ下一〙 から・ぐ 〘他ガ下二〙
① たばねてくくる。ぐるりと巻きつける。縛る。
※九冊本宝物集(1179頃)二「不動をけさをもってからげ奉りてせむる時」
浮世草子・好色五人女(1686)二「そこそこにからげたる風呂敷包
衣類の裾(すそ)をつまみ上げて帯に挟む。はしょる。まくり上げる。
※虎明本狂言・酢薑(室町末‐近世初)「あの川を渡る人はからげて渡るなふ」
③ ある状況にある。「よい年を紮(から)げて」の形で、よい年をして、いい年配のくせになどの嘲笑非難の意をこめて用いる。
※歌舞伎・近江源氏𨉷講釈(1772)五「よい年をからげて、見ぬ恋に憧がれ」

からげ【絡・紮】

[1] 〘名〙 (動詞「からげる(絡)」の連用形名詞化)
① 束ねくくること。まとめてしばること。
随筆・嬉遊笑覧(1830)二「からげは今も物を括るにいふ、からめあぐるの義にや」
着物の裾(すそ)を帯に挟み込むこと。また、その裾。しりからげ。
浄瑠璃生玉心中(1715か)上「ひやめしもやかっしゃれとからげおろして入にけり」
[2] 〘接尾〙 束ねくくったものを数えるのに用いる語。
※玉塵抄(1563)一四「一からげの書をたづさえて上た」

から・ぐ【絡・紮】

〘他ガ下二〙 ⇒からげる(絡)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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