糟塚砦跡(読み)かすづかとりであと

日本歴史地名大系 「糟塚砦跡」の解説

糟塚砦跡
かすづかとりであと

[現在地名]西尾市平原町 糟塚

須美すみ川堤防上の小高い茂み、通称城山しろやまとよばれる台形状の丘陵が糟塚砦である。幡豆はず小笠原氏の支流である小笠原三九郎の拠るところ。幡豆小笠原氏は、南北朝の頃若狭国(現福井県)で一色氏の守護代をつとめたが、その後東条吉良氏に仕え、永禄四年(一五六一)主家の没落を機に、家康陣営に加わる。同年家康が東条とうじよう(現幡豆郡吉良町)を攻めたとき、小牧こまきの砦(現吉良町)に本多豊後守広孝、糟塚砦に小笠原三九郎、友国ともくにの砦(現吉良町)に松井忠次を布陣させている(西尾城由来記)。またこの戦いについて「西尾城由来記」は、「先小牧村之取手には本田豊後守ヲ大将トシテ三百余騎、糟塚之取手ニハ小笠原三九郎ヲ大将トシテ二百余騎、朋国之取手ニハ松平左近ヲ大将トシテ二百余騎」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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