没落(読み)ボツラク

デジタル大辞泉 「没落」の意味・読み・例文・類語

ぼつ‐らく【没落】

[名](スル)
栄えていたものが衰えること。「没落した貴族
城や陣地などが敵の手に落ちること。陥落
六波羅ろくはら―して」〈太平記・一〇〉
[類語]落ちぶれるうらぶれる成り下がる零落凋落ちょうらく転落落魄らくはく淪落堕落末路斜陽地に落ちる成れの果て見る影もない末期的衰残弱体化衰弱衰微衰退頓挫衰え減退後退退潮朽ちる消沈衰亡たそがれ失速焼きが回る耄碌もうろくぽんこつ火の車終末大詰め尾羽うち枯らす世も末廃れる衰える寂れる落ち目下火尻すぼみ廃退下り坂左前不振じり貧どか貧先細り下がり目低落廃る傾く尻下がり尻切れとんぼ竜頭蛇尾孤城落日

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「没落」の意味・読み・例文・類語

ぼつ‐らく【没落】

〘名〙
① (━する) 城や陣地などが敵に奪われること。
※太平記(14C後)一〇「六波羅没落(ボツラク)して」
② (━する) 戦いに負け、国や家が滅亡して、さすらうこと。また、罪科をのがれて地方へ下ること。
神皇正統記(1339‐43)下「平氏力をおとし、主上をすすめ申て西海にぼつらくす」 〔唐律釈文〕
③ (━する) 勢いを失うこと。落ちぶれること。また、破産すること。
日葡辞書(1603‐04)「サカンナル モノモ ツイニ botracusu(ボツラクス)
④ (━する) 大きな物が落ちて沈むこと。
※シベリヤ物語(1950‐54)〈長谷川四郎〉馬の微笑「ある家の如きはその直ぐ縁にのめりかかって立っていて、危く水中への没落を免れていた」
⑤ 相手をののしっていう語。
滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)初「放け出せ。コナ没落めが」

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普及版 字通 「没落」の読み・字形・画数・意味

【没落】ぼつらく

滅びる。

字通「没」の項目を見る

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