立通(読み)たてとおし

精選版 日本国語大辞典 「立通」の意味・読み・例文・類語

たて‐とおし ‥とほし【立通】

〘名〙 (「たてどおし」とも)
最後まで立て続けること。一つ態度立場、または状況などを最後まで続けること。また、最後まで強行すること。
※談義本・根無草(1763‐69)後「夕部から夜も寐ずに、京へ六里のたて通し」
② 桑の木の仕立て方の一つ。小枝などの剪定(せんてい)を行なわないで、伸びるままにまかせておき、新芽若葉だけをつみとるもの。

たて‐とお・す ‥とほす【立通】

〘他サ五(四)〙
① 最後まで立てておく。立て続ける。
② 最後までしつづける。ある態度や主張または、状況などを最後までつづける。おしとおす。
浄瑠璃・右大将鎌倉実記(1724)五「彼(あの)梶原を申受ける、と云出す詞を立(タ)て通(トホ)す、重忠の押訴訟、頼朝をあぐませ給へば」

たち‐どおし ‥どほし【立通】

〘名〙 最後まで立ったままでいること。立ち続けること。立ちずくめ。立ち詰め。
浮世草子・色里三所世帯(1688)中「これなる常灯甚平出生して此かた昼夜ともに終によはよはとしたる事もなく立通(タチトヲ)しなれは」
※俳諧・八番日記‐文政四年(1821)九月去年から立通しなるかかし哉」

たち‐とお・す ‥とほす【立通】

〘自サ五(四)〙 最後まで立ったままでいる。立ち続ける。
※浮世草子・色里三所世帯(1688)下「汝本来馬の物にもあらずとうっても見しゃいても立通(タチトヲ)せば

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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