空船(読み)カラブネ

デジタル大辞泉 「空船」の意味・読み・例文・類語

から‐ぶね【空船】

《「からふね」とも》乗客も乗らず積み荷もない、からの船。

くう‐せん【空船】

人や荷物をのせていない船。からぶね。

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精選版 日本国語大辞典 「空船」の意味・読み・例文・類語

くう‐せん【空船】

〘名〙
貨物や客をのせていない空荷状態の船。からぶね。
※地方往来「日和見定、湊出帆空船」 〔白居易琵琶行
飛行船のこと。
米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「会堂の前なる海岸にある、空船に上り、地を離れ升騰すること三千余尺に及んで下る」

むなしき【空】 船(ふね)

① (「君は船、臣は水」というところから、帝位を去るの意) 上皇仙洞)の異称
※後拾遺(1086)雑四・一〇六二「住吉の神は哀と思ふらんむなしき舟をさしてきたれば〈後三条院〉」
船頭のいない船。
※俳諧・父の終焉日記(1801)四月二六日「心も転倒して、允に空しき舟に乗れるごとく、さてしも果ぬことなれば」

むなし‐ふね【空船】

〘名〙 貨物や乗客のない船。からぶね。
古事記(712)中「軍(いくさ)を興して待(ま)ち向(むか)へたまふ時に、喪船(もふね)に赴(むか)ひて空船(むなしふね)を攻めたまはむとす」

から‐ぶね【空船】

〘名〙 (「からふね」とも) 貨客を積んでいない船。とくに、江戸時代御城米船では積込港まで貨客を積まないで航海させられた。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※船法御定並諸方聞書(1724頃)「江戸よりから船にて罷上り」

むな‐ぶね【空船】

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普及版 字通 「空船」の読み・字形・画数・意味

【空船】くうせん

から舟。

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