発酵・醱酵(読み)はっこう

精選版 日本国語大辞典 「発酵・醱酵」の意味・読み・例文・類語

はっ‐こう ‥カウ【発酵・醱酵】

〘名〙
① 酵母・細菌・かびなどの微生物が有機物を分解または酸化還元して有機酸類、アルコール炭酸ガスなどに変えること。微生物が酸素のないところで行なう呼吸作用の代償行為で、有機物が簡単な化合物に変化するときに出すエネルギーを利用するもの。酒、味噌醤油、パン、チーズなどの製造や抗生物質など広範囲に利用されている。
舎密開宗(1837‐47)内「勒佉母斯の如きは発酵に由て其色開綻す」
② (比喩的に) 頭の中などで、考えや想像が生じて、それがだんだん熟していくこと。
野分(1907)〈夏目漱石一一「何等の理想脳裏に醱酵し得る道理があらう」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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