生類(読み)しょうるい

精選版 日本国語大辞典 「生類」の意味・読み・例文・類語

しょう‐るい シャウ‥【生類】

〘名〙
① 生のあるもの。いきもの。生物。せいるい。
※観世音菩薩受記経跋‐天平六年(734)「由是仰憑三宝、帰依一乗、敬写一切経、巻軸已訖、読之者、以至誠心、上為国家、下及生類、乞索百年、祈祷万福」
※浄瑠璃・義経千本桜(1747)四「ヲヲ我迚も生類(シャウルイ)の、恩愛の節義身にせまる」 〔列子‐説符〕
② 連俳の分類用語。人倫に対して動物(うごきもの)をいう。
※連歌新式追加並新式今案等(1501)「可打越物〈略〉生類に贄 依句体神祇云々」

せい‐るい【生類】

〘名〙 いきもの。生物。しょうるい
※社会百面相(1902)〈内田魯庵〉犬物語「公の生類(セイルイ)御憐愍を悪くいふ奴があるが〈略〉動物保護で人道の大義に協(かな)ってるものだ」

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デジタル大辞泉 「生類」の意味・読み・例文・類語

せい‐るい【生類】

しょうるい(生類)」に同じ。
「公の―御憐愍ごれんみんを悪くいう奴」〈魯庵社会百面相

しょう‐るい〔シヤウ‐〕【生類】

命のあるもの。いきもの。
[類語]生き物動物生きとし生けるもの有情うじょう衆生しゅじょう生物有情物・有機体動植物微生物

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普及版 字通 「生類」の読み・字形・画数・意味

【生類】せいるい・しよう(しやう)るい

生きもの。〔宋史、食貨志上一〕火田のはして禮經に在り。~其の或いは昆蟲未だ蟄(ちつ)せず。(しげ)し。輒(すなは)ち縱(ほしいまま)に原を(や)かば、則ち生(やぶ)らん。~十の後を(ま)ちて、方(はじ)めて火を縱(はな)つを得しめよ。

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