生蓮寺(読み)しようれんじ

日本歴史地名大系 「生蓮寺」の解説

生蓮寺
しようれんじ

[現在地名]五條市二見七丁目

二見ふたみ集落の西方はらに至る街道に沿う。高野山真言宗で寄足山と号し、本尊地蔵菩薩。寺伝によれば嵯峨天皇の皇后懐妊苦悩の時、安産祈祷のため地蔵を当寺に安置したのに始まる。のち空海が高野山を開創する時当寺に立寄り、小地蔵を彫刻して本尊胎内に籠入し、重ねて開眼供養したという。山号はこの因縁によるものという。大永六年(一五二六)一月の雨乞集(下村家蔵)に寺名がみえる。

生蓮寺
しようれんじ

[現在地名]川辺町和佐

日高ひだか川左岸の田園中にある。一宅山と号し、浄土宗。本尊は阿弥陀如来。九品寺同末寺由緒(九品寺文書)に「往昔和佐村手取之城主玉置之菩提寺と申伝、則御影位牌御座候、年号開基知れ不申候」とある。観音堂に丈八一センチ、彩色寄木造の玉置仙光院直和の法体坐像があるが、「続風土記」は「仙光院高野山にて出家となりし時、蛇尾村にある妾の家に遺したる像なりとそ、其木像村中山田の猪鹿の威しとなりてありしを、寛保二年下江川瀬見氏当寺に寄附せしといふ」との由緒を記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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