牛窓町(読み)うしまどちよう

日本歴史地名大系 「牛窓町」の解説

牛窓町
うしまどちよう

面積:二七・六三平方キロ

郡南部を占め瀬戸内海に面する。北は邑久町、西は岡山市に接する。牛窓半島の北・東・南は海に囲まれていたが、塩田開発によって北の錦海きんかい湾はほぼその全域が陸地化して大きく地形を変えた。全体に小丘陵が多く平地に乏しいため、集落は海岸に沿って発達することとなった。町の南方にはまえ島・島・あお島・くろ島、東方にはねずみ島の五島が浮ぶ。黄島・黒島には、淡水に生息するヤマトシジミを主とする縄文時代早期の貝塚があり、草原であった瀬戸内海が海進によって今のような海に変わっていく過程を物語る好資料となっている。二塚山ふたづかやま古墳鹿歩山かぶさん古墳・天神山てんじんやま古墳・黒島古墳など牛窓湾を取囲む巨大な古墳群は、当地方に勢力を振るった首長の存在をうかがわせる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報