浄仙寺(読み)じようせんじ

日本歴史地名大系 「浄仙寺」の解説

浄仙寺
じようせんじ

[現在地名]大江町字河守

河守こうもりの後背山地しろ山の麓にある。天輝山と号し、浄土宗、本尊阿弥陀如来。両脇侍は観音・勢至両菩薩で、ほかに薬師如来地蔵菩薩を祀り、観音堂には西国三十三所観音像が安置される。寺のすぐ西の観音かんのん山に三三ヵ所の霊場があり、巡拝できるようになっている。

応永一一年(一四〇四)三月河守城主新治内蔵佐持忠の開基と伝え、新治氏の菩提寺であったという。

浄仙寺
じようせんじ

[現在地名]黒石市南中野 黒森下

黒森くろもり山の中腹にあり、黒森山と号し、浄土宗。本尊阿弥陀如来。寺伝によれば、文政七年(一八二四)黒石来迎らいごう寺良諦の弟子山崎是空が開庵したという。黒石まえ坂ノ中さかのなかにあり、寛政年間(一七八九―一八〇一)廃庵の浄仙庵の再建を願出て許され、ここに移建したといわれる(新撰陸奥国誌)。是空は終身山を下りず、修行のかたわら境内に寺子屋を開き、村の子弟の教育に尽力したという。明治八年(一八七五)浄仙庵は寺号を許された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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