横吹坂(読み)よこぶきざか

日本歴史地名大系 「横吹坂」の解説

横吹坂
よこぶきざか

[現在地名]坂城町横吹

北国脇往還を坂木より刈屋原かりやはら(現坂城町刈屋原)へ通る難所で、葛尾かつらお山が千曲川に突出し通過困難のため、山腹に登りここを通過した。

口伝では加賀の前田氏も徒歩で通ったといい、通過すれば、「無事通過」を告げる飛脚がたったという。村の末端坂端さかはから現国鉄トンネルの上のつるし仏を通って中腹を西へ抜けて刈屋原の榎坂えのきざかへ降りた。人馬がやっと通れるような道で約四〇〇メートルの間であった。文政四年(一八二一)五月坂木宿から代官所への報告には「横吹坂之儀、御林山之腰へ懸り、右坂中ハ字箱岩と申場所 巌石を(頂)キ夫ヨリ岩上を西北之方ヘ下リ麓ハ千曲川突当、殊ニ当国ハ雪国ニて寒気甚敷 極寒ニ至リ候得ハ 往来差支之儀間々有之 当宿ハ勿論隣宿人馬役のもの其外往来一同難役至極仕候」とある(坂城町誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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