木葉隠(読み)このはがくれ

精選版 日本国語大辞典 「木葉隠」の意味・読み・例文・類語

このは‐がくれ【木葉隠】

〘名〙
① 木の葉の陰にかくれて見えないこと。また、その所。このはがくり。
※後撰(951‐953頃)夏・一七九「数ならぬわが身山への郭公(ほととぎす)このはかくれの声はきこゆや〈よみ人しらず〉」
忍術一つ
※大観本謡曲・鞍馬天狗間狂言(近世後)「はや笄隠しの木の葉隠れの霧の印などと申す大事を御伝へなされた」

このは‐がく・る【木葉隠】

[1] 〘自ラ四〙 木の葉の陰にかくれる。このはごもる。
万葉(8C後)一一・二七一一「奥山の木葉隠(このはがくり)てゆく水の音聞きしより常忘らえず」
[2] 〘自ラ下二〙 (一)に同じ。

このは‐ごも・る【木葉隠】

〘自ラ四〙 茂った木の陰にさえぎられている。このはがくる。
※万葉(8C後)一一・二六六六「妹が目の見まく欲しけく夕闇の木葉隠(このはごもれ)る月待つ如し」

このは‐がくり【木葉隠】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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