精選版 日本国語大辞典 「晒・曝・曬」の意味・読み・例文・類語
さら・す【晒・曝・曬】
〘他サ五(四)〙
① 日光にあてておく。干す。
※天草本伊曾保(1593)鷲と烏の事「saraite(サライテ) ヲイタ ヒツジノ カワノ ウエニ」
② 布などの色を白くするために、灰汁(あく)で煮たのち水で洗って日光に干す。単に水で洗って日光にあてて白くすることもあり、現代では薬品で処理して白くする。
※古今(905‐914)雑上・九二四「たがためにひきてさらせるぬのなれや世をへてみれどとる人もなき〈承均〉」
③ 洗う。
④ 屋外に置いて雨風の当たるままにしておく。
※東大寺諷誦文平安初期点(830頃)「東の国の人は道の辺に骸をば曝(サラシ)」
⑤ あらわに人に示す。広く人々の目に触れるようにする。あまねく世間に知らせる。
※竹取(9C末‐10C初)「まづ射殺して外にさらさんと思ひ侍る」
※日葡辞書(1603‐04)「トガヲ sarasu(サラス)〈訳〉罪を人に示す」
⑥ いつどうなるかわからないような、好ましくない状況に置く。
⑦ 目をある物に向けて、見開いたままにしている。ある物を見ることに専念する。
※日葡辞書(1603‐04)「ガクモンニ マナコヲ sarasu(サラス)」
※談義本・風流志道軒伝(1763)一「日夜、朝暮仏経に眼をさらし」
⑧ さらしの刑に処する。梟(きょう)す。
⑨ 相場で、売買の注文を市場に出す。売買をする。
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