日陰・日蔭(読み)ひかげ

精選版 日本国語大辞典 「日陰・日蔭」の意味・読み・例文・類語

ひ‐かげ【日陰・日蔭】

〘名〙
日光のあたらない所。日光をさえぎる物のかげ。《季・夏》 〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 世の中で栄えていない場所や地位出世の機会があまりないことや貧しい生活、隠れ住んでいる場所などのたとえに用いる。
※後撰(951‐953頃)雑二・一一二五「頼まれぬうき世の中を歎きつつ日かげにおふる身を如何せん在原業平〉」
月日。時間。
※日本読本(1887)〈新保磐次〉「一寸の日かげもむだにすごすな」
浄瑠璃・曾我五人兄弟(1699頃)二「貧しき日かげの親・兄弟、下部共にも侮らるる」
書紀(720)神代上「蘿〈蘿。此云比舸礎(ヒカゲ)〉を以て手繦にして」

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