政岡(読み)マサオカ

デジタル大辞泉 「政岡」の意味・読み・例文・類語

まさおか〔まさをか〕【政岡】

伽羅先代萩めいぼくせんだいはぎ」など、歌舞伎浄瑠璃などの伊達騒動物の登場人物。わが子に毒味をさせて、幼君を守ろうとする忠義乳母伊達政宗の側室三沢初子がモデルという。

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精選版 日本国語大辞典 「政岡」の意味・読み・例文・類語

まさおか まさをか【政岡】

[1] 歌舞伎「伽羅先代萩」に登場する忠義心の厚い乳母。モデルは伊達綱宗の側室三沢初子といわれる。
[2] 〘名〙 江戸後期に流行した婦人の髪の結い方。丸髷のように結って中を二つに分け、笄を通したもの。〔風俗画報‐三二号(1891)〕

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「政岡」の解説

政岡 まさおか

伊達騒動を題材にした歌舞伎,人形浄瑠璃(じょうるり)などに登場する忠義の乳母。
陸奥(むつ)仙台藩の乗っ取りをたくらむ重臣らから幼君鶴喜代をまもるため,息子千松が毒味した菓子で死んでも,じっと耐えた。伊達騒動の亀千代(伊達綱村)の生母三沢初子がモデルともされる。安永6年(1777)初演の歌舞伎「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」(奈河亀輔(ながわ-かめすけ)作)が有名。
格言など】三千世界に子を持った親の心は皆一つ(「伽羅先代萩」)

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世界大百科事典(旧版)内の政岡の言及

【伽羅先代萩】より

…1777年(安永6)4月大坂嵐七三郎座(中の芝居)初演。配役は,梶原景時を初世中村歌右衛門,常陸之助海存(かいぞん)・山伏眼通坊じつは菅沼小助を初世浅尾為十郎,錦戸刑部(にしきどぎようぶ)・栄御前(さかえごぜん)を中村次郎三,伊達顕衡(だてあきひら)・乳人(めのと)政岡を初世中山来助,泉小次郎定倉・松枝節之助(まつがえせつのすけ)・秩父重忠を初世中山文七など。伊達騒動を鎌倉時代の人名に置きかえて脚色した作で,奥州鎮守府の主冠者太郎経睦(かんじやたろうつねむつ)(史実の伊達綱宗)の伯父錦戸刑部(伊達兵部少輔)は常陸之助海存(原田甲斐)と結び,梶原景時(酒井雅楽頭)のうしろだてで国横領を企て,この陰謀を鎌倉に訴えた伊達顕衡(伊達安芸)は秩父重忠(板倉内膳正)の明断で勝ち,海存は顕衡を刺すが,みずからも滅ぶ。…

※「政岡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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