摩・擦・摺・磨(読み)すれる

精選版 日本国語大辞典 「摩・擦・摺・磨」の意味・読み・例文・類語

す・れる【摩・擦・摺・磨】

〘自ラ下一〙 す・る 〘自ラ下二〙
① 物と物とが触れ合って動く。こすれる。すれあう。〔日葡辞書(1603‐04)〕
浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)道中双六「かかはもと御前様の奉行人、与作殿はおくごせう互にわか木の恋風に、すれつもつれつ一夜が二夜とたびかさなり」
② 物と物とが触れ合って傷つきそこなわれる。こすれて減ったり切れたりする。
御伽草子・猿の草子(室町末)「もものあたりもすれ候ていたく候」
③ 多くの人に接して世慣れる。世間になじむ。また、世間でもまれて純粋さを失ったり、悪賢くなったりする。世間ずれがする。
浮世草子・諸国心中女(1686)一「女こころといひしかも此道にすれたるくせものの、年だにはたちにたらねば」
④ 他人との仲が悪く、いがみあう。
歌舞伎好色芝紀島物語(1869)二幕「それに又わたしとは、まだ玉苗(たまなへ)といはしゃんして朋輩で居た時分からすれて居た中なれば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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