打続(読み)うちつづく

精選版 日本国語大辞典 「打続」の意味・読み・例文・類語

うち‐つづ・く【打続】

[1] 〘自カ五(四)〙 (「うち」は接頭語)
① 後に付く。つき従う。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「うちつづきていで給ぬ」
物事の後に、切れ目なく次の物事が行なわれたり、起こったりする。
蜻蛉(974頃)下「ながき物忌みにうちつづき」
③ ある状態がずっと保たれる。継続する。
源氏(1001‐14頃)東屋「うちつづきてすぐし侍る年ごろの程に」
徒然草(1331頃)一九「折しも雨風うちつづきて」
④ ずっとつながる。
※火の柱(1904)〈木下尚江〉三「近く打ち続く後圃の松林には」
[2] 〘他カ下二〙 ⇒うちつづける(打続)

うち‐つづ・ける【打続】

〘他カ下一〙 うちつづ・く 〘他カ下二〙
① 打つことを絶え間なく行なう。
御伽草子梵天国(室町末)「『〈略〉相図太鼓を〈略〉打たせばや』と申て、うちつづけける程に」
興行を続ける。
※藤十郎の恋(1919)〈菊池寛〉二「半左衛門座は尚打ち続けた」
③ (「うち」は接頭語) あとに続いて行なう。また、継続して行なう。
※源氏(1001‐14頃)常夏「みそもじあまりもとすゑあはぬうたくちとくうちつづけなどし給ふ」

ぶっ‐つづ・ける【打続】

〘他カ下一〙 (「ぶっ」は接頭語) 少し中断休止もなく続ける。
※ある日本宿(1930)〈正宗白鳥〉「四晩ぶっ続けて汽車寝台で夜を過した私達夫妻は」

ぶっ‐つづけ【打続】

〘名〙 (形動) 少しの中断・休止もなく続けること。また、そのさま。
善心悪心(1916)〈里見弴〉「この五六日殆ど昼も夜もぶッつづけに一緒にゐて」

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