才野谷村(読み)さいのたにむら

日本歴史地名大系 「才野谷村」の解説

才野谷村
さいのたにむら

[現在地名]加茂町斎野谷さいのたに

西端を倉見くらみ川が南流し、北は戸賀とか村、東は塔中たつちゆう村に接する。村名につき「東作誌」に「古書道祖谷村、或書才谷、近年改斉野谷」と記される。正保郷帳に才谷村とあり、高八一石余、うち田方六九石余・畑方一一石余。元禄一〇年(一六九七)の美作国郡村高辻帳では改出高二八石余・開高四石余。「東作誌」では一一六石余で、本田畑高一〇九石余・新田畑高四石余・新開田畑高一石余、家数一七・人数五九。地字として大田大前があり、倉見川の日ノ目に井堰が一ヵ所、久太谷に溜池が一ヵ所ある(同書)。天台宗道祖谷山宝蔵ほうぞう寺があり、本尊大日如来。貞観二年(八六〇)慈覚大師開基と伝え、「東作誌」には東西一〇〇間余・南北二〇〇間余の境内に本堂庫裏のほかに鐘堂・長屋・鎮守山王権現が記され、檀家は一九〇戸、また本堂は中原なかはら村民垂井権左衛門建立、梵鐘は津山住人青江新兵衛建立とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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