精選版 日本国語大辞典 「手込・手籠」の意味・読み・例文・類語
て‐ごめ【手込・手籠】
〘名〙
※大観本謡曲・望月(1586頃)「敵(かたき)を手ごめにしたりけり」
② 暴力で女を犯すこと。強姦すること。
※浮世草子・嵐無常物語(1688)上「一代の女房にふられて男はたたずと、手ごめにせんと立かかれば」
③ 金品などを着服すること。自分のものにすること。
④ 道具を使わず、素手で何かをすること。
て‐ごみ【手込・手籠】
〘名〙
② =てごめ(手込)①
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「tegominiua(テゴミニワ) セラレツ カナウマジト ゾンジタ〔昌尊の舞〕」
③ 勝手に取り込むこと。勝手に所有物とすること。また、他の所有物を強奪すること。
※雑俳・柳多留‐初(1765)「長屋中手ごみにはかる田舎芋」
て‐ご・む【手込・手籠】
〘他マ下二〙 手ごめにする。おさえつける。
※叢書本謡曲・悪源太(室町末)「思へばくやしや。手ごめたる敵を打ちもらし」
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