所作立(読み)しょさだて

精選版 日本国語大辞典 「所作立」の意味・読み・例文・類語

しょさ‐だて【所作立】

〘名〙
① (「だて」は接尾語) ことさらなふるまい。わざとらしいしぐさ
浮世草子・好色貝合(1687)上「なまいたりなるがそばつら聞はつりて、我こそ分知たりと手おもきしょさだては、むっとしてあた胸のわるい重々也」
舞踊劇での演技で、立(たて)一種。舞踊化されたリズミカルな立回り。歌舞伎の立回りのうち、せりふ劇中の立回り以上に様式化されている。お軽勘平の道行で、勘平にからむ花四天(はなよてん)や伴内の立など。
※歌舞伎・貞操花鳥羽恋塚(1809)四立「ちょっと立廻りあって『どっとこい』と、これより所作だてになる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の所作立の言及

【立回り】より

…後世にいたって立回りを見せることを主眼とする剣劇が流行した。歌舞伎の立回りはごく様式的なものから写実的なものへと,時代の要請に応じて変遷したが,それぞれに,時代,お家,世話の種別となって行われ,ほかに舞踊劇中で演ずる〈所作立(しよさだて)〉また〈だんまり〉などもある。手法は細分すれば200種類にも及び,それらを組み合わせて成立する。…

※「所作立」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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