戸原村(読み)とばるむら

日本歴史地名大系 「戸原村」の解説

戸原村
とばるむら

[現在地名]耶馬渓町戸原

おお(木ノ子岳)より北流する川が山国やまくに川に合流する小扇状地にあり、西は山国川の対岸小友田おともだ村、北は対岸平田ひらた村。小倉藩元和人畜改帳では高四二六石余、家数九〇(うち惣庄屋一・百姓四五・名子一五・牢人一)・人数二六一、牛三二・馬一六とある。元禄豊前国高帳では高四三一石余。天保九年(一八三八)の村明細帳(野中家文書)では高四二一石余、本百姓六三・高入百姓四七・水呑五、男三一七・女二一七、牛二二・馬一二。同帳に「小笠原内匠守様御代延宝七未年に地揃検地被仰付、古来の高反別割合、名寄帳に仕用来申候」とあり、延宝七年(一六七九)検地帳幕府領となってからも使用した。

戸原村
とばらむら

[現在地名]粕屋町戸原

多々良たたら川下流域に位置し、東は江辻えつじ村。文治三年(一一八七)八月の年紀をもつ筥崎大宮司分坪付帳(田村文書/鎌倉遺文一)に屋敷分として「四ケ所 百五十納 戸原とはら」とある。しかしこの坪付は当時の状況を正確に示しているかどうか疑わしく、史料の作成年代についても中世後期まで下るとする説もある。文明一九年(一四八七)一一月一三日、明応八年(一四九九)一一月二日の年紀をもつ坪付帳(ともに同文書/筥崎宮史料)に「戸原」が確認できる。坪付以外では明応三年四月二一日の筥崎大宮司分要脚注文(同上)に「戸原村」「屋敷戸原村」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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