普及版 字通 「懼(漢字)」の読み・字形・画数・意味
懼
21画
(異体字)惧
常用漢字 11画
[字訓] おそれる・おどろく
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は瞿(く)。瞿は鳥が左右視しておどろくさま。その心情を懼という。金文の〔毛公鼎〕に「烏(ああ)、(おそ)るる余(われ)小子、家、艱(かん)に湛(しづ)めり」の句があり、古くはをその義に用いた。〔説文〕二上に「は走りみる皃なり」とするが、懼の初文である。
[訓義]
1. おそれる、おじる。
2. おどろく、あやぶむ、うれえる。
3. つつしむ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕懼 オソル・ヲノノク・ヤム・ヲヅ
[語系]
懼giua、瞿kiuaは声義近く、遽gia、矍kiuakも同系の語。瞿声の字は、鳥占(とりうら)によって、兇懼を警戒することを意味するものとみられる。
[熟語]
懼意▶・懼焉▶・懼気▶・懼怯▶・懼思▶・懼悚▶・懼色▶・懼心▶・懼慎▶・懼然▶・懼憚▶・懼▶・懼怕▶・懼怖▶・懼服▶・懼懣▶・懼惑▶
[下接語]
畏懼・戒懼・懼・危懼・疑懼・恐懼・驚懼・敬懼・嗟懼・猜懼・竦懼・心懼・震懼・懲懼・懼・怖懼・憂懼
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報