心寂・心淋(読み)うらさびしい

精選版 日本国語大辞典 「心寂・心淋」の意味・読み・例文・類語

うら‐さびし・い【心寂・心淋】

〘形口〙 うらさびし 〘形シク〙 (「うら」は「こころ」の意) こころさびしい。何となくさびしい。ものさびしい。うらさみしい。和歌では「浦」「裏」にかけていうことが多い。
古今(905‐914)哀傷・八五二「君まさで煙絶えにし塩釜のうらさびしくも見えわたるかな紀貫之〉」
うらさびし‐げ
〘形動〙
うらさびし‐さ
〘名〙

こころ‐さみし・い【心寂・心淋】

〘形口〙 こころさみし 〘形シク〙 (「こころざみしい」とも) =こころさびしい(心寂)
人情本・春色梅美婦禰(1841‐42頃)初「少しの間心淋(ココロサミ)しからふが辛防して待てお在(いで)な」

こころ‐さびし・い【心寂・心淋】

〘形口〙 こころさびし 〘形シク〙 気持が満たされずさびしい。なんとなくさびしい。こころさみしい。こころさぶし。
※広本拾玉集(1346)四「三嶋江のあし枯葉に吹きとめつ心さびしき人のゆふ風」

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