御迎(読み)おむかい

精選版 日本国語大辞典 「御迎」の意味・読み・例文・類語

お‐むかい ‥むかひ【御迎】

〘名〙 (「おむかえ(御迎)」の変化した語)
※虎明本狂言・鶏聟(室町末‐近世初)「むこ殿はどれまで御ざったぞ、おむかひをしんぜうかといへ」
盂蘭盆(うらぼん)翌朝供え物精霊流しのために集め歩くこと。また、その呼び声。
随筆守貞漫稿(1837‐53)二四「江戸にては十六日の朝、近在小百姓等、是も小舟を諸川岸につなぎ、市中を巡り『精霊さまおむかひおむかひ』と呼び来る、此時棚の雑物を下し敷たる真菰に包み十二銭を添て与之」
腕くらべ(1916‐17)〈永井荷風〉四「旦那、もうお迎ひを焚くんですか」
※俳諧・文化句帖‐二年(1805)一一月「御迎ひの雲を待身も桜哉」

お‐むかえ ‥むかへ【御迎】

〘名〙 (「お」は接頭語)
① 人を迎えることを丁寧に言ったり、迎える相手を敬って言ったりする語。おむかい。
② 盂蘭盆(うらぼん)祖先の霊を迎えること。また、そのとき焚く火。おむかい。
臨終の時に仏が浄土に導くために迎えにくること。御来迎(ごらいごう)。おむかい。
※雑俳・蝶番(1731)「御迎がひょっとござろも白髪の身」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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