徒臥(読み)あだぶし

精選版 日本国語大辞典 「徒臥」の意味・読み・例文・類語

あだ‐ぶし【徒臥】

〘名〙
恋人と離れて、ひとりさびしく寝ること。あだ寝。ひとり寝。いたずら寝。いたずらぶし。
山家集(12C後)上「杣人(そまびと)まき仮屋のあだぶしに音するものは霰(あられ)なりけり」
男女のかりそめの契り。あだまくら。
浄瑠璃薩摩歌(1711頃)中「寝(ね)ざめ寝ざめに、どふやらすれば、彼(か)のあだぶしの因果(ゐんぐゎ)めが煩悩(ぼんなう)を起こさせますと」
③ 浅い一時的な眠り。うたたね。いねむり。〔改正増補和英語林集成(1886)〕

いたずら‐ぶし いたづら‥【徒臥】

拾遺(1005‐07頃か)恋三・八〇四「いかなりしときくれ竹の一よだにいたづらぶしをくるしといふらん〈よみ人しらず〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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