精選版 日本国語大辞典 「男女」の意味・読み・例文・類語
おとこ‐おんな をとこをんな【男女】
〘名〙
① 男と女。男も女も。
※源氏(1001‐14頃)桐壺「おとこ女『いとわりなきわざかな』と言ひあはせつつ嘆く」
② 夫婦。また、恋愛関係にある男女。
※古今(905‐914)仮名序「おとこ女の仲をもやはらげ、たけきもののふの心をも慰むるは、歌なり」
③ 男でありながら女のような、また、女でありながら男のような、性徴や特質をもつもの。
※卍(1928‐30)〈谷崎潤一郎〉二一「そいから綿貫のこと『男女(ヲトコヲンナ)』やとか『女男』やとか云ふやうになったのんやさうですが」
だん‐じょ ‥ヂョ【男女】
〘名〙
① おとことおんな。なんにょ。〔広益熟字典(1874)〕
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一一「丁度見合をする若い男女の心持ちで朝から晩迄くらさなければならない」 〔礼記‐曲礼上〕
② 転じて、色欲。
※集義和書(1676頃)一四「人心は、此形の有間、形につきて知覚運動するものをさして云なり。寒暑をしり飲食男女を知所也」
なん‐にょ【男女】
〘名〙 男と女。だんじょ。
※続日本紀‐養老五年(721)五月己酉「宜下簡二取浄行男女一百人一、入道修上レ道」
※人情本・春色梅児誉美(1832‐33)後「別て男女(ナンニョ)のなからひは、翠帳紅閨の中に」
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