当付・宛付(読み)あてつける

精選版 日本国語大辞典 「当付・宛付」の意味・読み・例文・類語

あて‐つ・ける【当付・宛付】

〘他カ下一〙 あてつ・く 〘他カ下二〙
① あてがう。割り当てる。特に、所領・所職を割り当てる。
古今著聞集(1254)一〇「村人水を論じて、とかく争ひて、おほゐ子が田にはあてつけざりける時」
太平記(14C後)二六「諸寺諸社の所領、一処も本主に充(アテ)付ず」
ほかのことにかこつけて皮肉態度をとる。また、悪口や皮肉をほのめかす。〔日葡辞書(1603‐04)〕
夢酔独言(1843)「おれのなりをやたらに見ていろいろ世上のゆうだものの事をもってあて付るよふに聞ゆるから」
③ (男女の仲のいいのなどを)見せつける。見せびらかす。
④ (「つける」を接尾語的に用いて) よく当てる。いつも当たりをとっている。
浮世草子傾城禁短気(1711)二「狂言憂いあてつけてゐる物師なれば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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