屋嘉部村(読み)やかぶむら

日本歴史地名大系 「屋嘉部村」の解説

屋嘉部村
やかぶむら

[現在地名]玉城村屋嘉部やかぶ

当山とーやま村の北に位置し、北は糸数いちかじ村。絵図郷村帳・琉球国高究帳には村名の記載はなく、「琉球国由来記」に村名がみえる。間切集成図では集落の南を当山村の番所から西に向かい大里うーざとう間切に至る道が通っている。「球陽」尚元王四年(一五五九)条によると、尚元王妃叔父である和積善(国頭子景常、三司官和為美の子)は同年屋嘉部に田地を与えられ、居所を移して名を屋嘉部子と改めた。のち積善の徳を慕って遠近の人が帰来し、屋嘉部村が形成されたという。「おもろさうし」巻一七の七一に「一 いとかすに おわる てた(糸数におわすテダ〔日子〕)/ゑそのてた みちゑ みちまわて(英祖の日子を見て満ちまわって)/又 やかふかち あよも てた(屋嘉部に歩む日子)」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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