普及版 字通 「寮(漢字)」の読み・字形・画数・意味
寮
常用漢字 15画
[字訓] つかさ・やくにん
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 形声
声符は(りよう)。の初形はで、もと庭燎(にわび)をいう。庭燎を以て守る神聖な建物を寮といい、その職制にあるものを寮・僚という。金文の〔毛公鼎〕に「大寮」「事寮」があり、当時の官制は祭祀と行政の両系をなしていた。〔令(れいき)〕「用(もつ)て寮人に(きう)(食事を供する)せん」、〔令彝(れいい)〕「乃(なんぢ)の寮と乃の友事(友官)とを左右(補佐)せよ」、〔叔夷(しゆくいはく)〕「乃の友事と乃の(嫡)寮とを康(やす)んじ能(をさ)めよ」のように用いる。わが国の古い官制にも、図書寮・雅楽寮のようにいう。
[訓義]
1. つかさ、やくにん、あいやく。
2. まど、こまど。
3. 字はまた僚と通用する。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕寮 ツカサ・マド 〔字鏡集〕寮 マド・ツカサ・モロトモ
[語系]
寮lyと・僚・燎liは声が近い。はもとに作り、庭燎の象、その建物を寮、庭燎の祭儀に与るものを寮・僚という。
[熟語]
寮位▶・寮廓▶・寮佐▶・寮司▶・寮人▶・寮属▶・寮棚▶・寮房▶・寮友▶・寮吏▶・寮亮▶
[下接語]
下寮・学寮・官寮・茶寮・山寮・新寮・禅寮・茅寮・草寮・窓寮・僧寮・同寮・百寮・賓寮
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報