普及版 字通 「寂(漢字)」の読み・字形・画数・意味
寂
常用漢字 11画
(異体字)
9画
[字訓] しずか・さびしい
[説文解字]
[字形] 形声
正字はあるいはに作り、(しゆく)声。〔説文〕七下に「人の聲無きなり」とし、声とする。は戚(まさかり)の刃部と、その光が下方に放射するさま。叔はその戚を手にもつ形。宀(べん)は。鉞頭(えつとう)を中において呪鎮とするものであろうが、その静かに光を放つさまをいう。玉座にも鉞頭をおき、王はその鉞頭の形。鉞の(ひつ)部に玉を飾り、その光の上射する形は皇。煌(かがや)く意のある字である。中に鉞頭のあるのは、静寂の象である。
[訓義]
1. しずか、さびしい。
2. やすらか。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕寂 シヅカナリ・シヅマリニタリ 〔字鏡集〕寂 シヅカナリ・シヅマリニタリ・コヱナシ
[語系]
寂()・tzyekは同声。戚tsyek、tziukは声義近く、戚は斧鉞。は〔説文〕十下に「憂ふるなり」、二上は「(寂漠)なり」とあり、関連のある語であろう。
[熟語]
寂静▶・寂滅▶・寂淹▶・寂乎▶・寂爾▶・寂心▶・寂寂▶・寂絶▶・寂然▶・寂動▶・寂念▶・寂▶・寂漠▶・寂謐▶・寂蔑▶・寂昧▶・寂黙▶・寂慮▶・寂寥▶・寂歴▶
[下接語]
晏寂・円寂・間寂・閑寂・帰寂・虚寂・空寂・玄寂・孤寂・枯寂・午寂・荒寂・示寂・愁寂・寂・常寂・深寂・森寂・清寂・静寂・禅寂・湛寂・沖寂・入寂・冥寂・幽寂・寥寂・淪寂
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報