大六天山(読み)だいろくてんやま

日本歴史地名大系 「大六天山」の解説

大六天山
だいろくてんやま

石巻いしのまき市と女川町の境界にある牡鹿半島の最高峰で、標高四四〇・三メートル。半島の基部、女川湾万石まんごく浦の中間山地に端正な姿で屹立する。古くから遠島としま(牡鹿半島)への渡り口にある秀峰として注目され、また海上からも金華山きんかさんと並んで船乗りや漁師たちの山あての目標とされてきた。「横浦安永風土記」に「三国山、高拾八丁、西南ハ当郡桃浦御境。右山上ヨリ仙台并相馬南部相見得候ニ付、名附候由申伝候」と記している。当時大六天山は三国みくに山とよばれていたことになる。しかし同書の神社の部には「大六天社。一小名 三国山。一勧請 横浦屋敷利兵衛先祖木村上総と申者勧請仕候由申伝候処、右年月相知不申候事(中略)右社往古ヨリ当郡針浜ヨリモ相加リ神事祭礼社修覆共ニ致来候ニ付、古例之通引続、年々当浦同様ニ神事祭礼共ニ相勤来申候事」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報