大井田城跡(読み)おおいだじようあと

日本歴史地名大系 「大井田城跡」の解説

大井田城跡
おおいだじようあと

[現在地名]十日町市中条

中条なかじよう集落の東方にある比高七〇メートルの突端に立地。頂上より西側の斜面に大小八段階の削平地を連ねる。主郭の東側および所々に土塁の跡が残る。東側の土塁は土壇状をなし、櫓台の跡とみられる。第五段郭には湧水池があり、城の水源であった。東側の尾根は二条の空堀遮断。空堀はほぼ切口七メートル、深さ四・五メートル、底幅は一メートルほど。北側と南側はしっぴつ川・まさくり川とよぶ小流によって深い谷をなす。西側の緩斜面には段郭を設ける。東側の尾根に二条の空堀があり、いずれも底幅一メートル、深さ二―四メートル。この工法は鎌倉および南北朝期の特徴を示すという。南側の腰郭の下に九条の畝形阻塞があり、この施設は天正期(一五七三―九二)の工法とみられている。

大井田城跡
おいだじようあと

[現在地名]大安町大井田 小谷口

宇賀うが川南岸の標高七四メートルの台地東端部に位置し、規模は七〇×五〇メートル。城主について、「員弁雑志」は「桑名雑記」を引いて栗田左衛門佐としているが、「桑名志」は印道信入道であるとしており、その真偽をつまびらかにしえない。城跡の北側は宇賀川に臨み、急峻な崖となっており、東側は低地との境にあたり、比高は十数メートル。また、南側に浅い谷が入込んでいて、三方からの攻撃に対する防御は容易である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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