夜麻郷(読み)やまごう

日本歴史地名大系 「夜麻郷」の解説

夜麻郷
やまごう

和名抄」高山寺本・刊本ともに訓を欠く。「玉林抄」所収の延長六年(九二八)の法琳寺資財帳に「法琳寺(中略)在平群郡夜麻やまの郷」とある。延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳によると夜麻郷・夜摩やま郷は平群郡七条五里、八条八―九里、九条七―九里、一〇条八里、一一条八―九里にわたり、現生駒郡斑鳩いかるが町東部に相当し、東は富雄とみお川、南は大和川を限り、北は法隆寺北方に及び、西は大字五百井いおい服部はつとり付近で坂門さかと郷と接していた。

夜麻郷
やまごう

「和名抄」諸本は訓を欠く。「大日本史国郡志」は「今三島郡西越荘、有山田駅及上野山中山諸村、蓋郷名之遺也」と記す。「日本地理志料」は山田やまだ駅の比定地(現三島郡寺泊町)などから、郷本ごうもと(現同上)を中心に、七ッ石ななついし夏戸なつど志戸橋しとばし(現同上)落水おちみず村岡むらおか(現同郡和島村)一帯にあてる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報